2024年01月22日

No.14

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京都大学アジア研究教育ユニット(KUASU)
メールマガジン No.14
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★日本を含むアジア研究に関する情報を毎月第1木曜日と第3木曜日にお届けします★

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■研究会・セミナー等のお知らせ
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研究会・セミナー等のお知らせ
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【シンポジウム「研究環境の変貌と東洋学・アジア研究」】

東洋学・アジア研究連絡協議会会長 斎藤 明
(趣旨)
日本の東洋学・アジア研究の衰退の危機が指摘されて、すでに久しい時間が経過しました。2015年6月には、文部科学大臣より人文・社会科学系の学科・学部の統廃合を進めるという通知も出され、日本学術会議や多くの大学・研究機関でも様々な対応に追われてきました。
このような危機の到来は、東洋学・アジア研究分野の研究者一人一人に、自己の学問のあり方を根本的に再検討しつつ、この危機を克服し関連する学問の新たな振興をめざすべきことを迫るものであります。それとともに、自らの学問的ディシプリンや所属する研究機関・学協会の相異を超えて、多くの研究者が相互に連携・協同しあいながら、これに立ち向かっていくべきことを教えてもいます。
今日、このような危機を克服する方策として、以下のことが重要ではないかと思われます。日本の東洋学・アジア研究は、近代的学問を相対化して、東洋・アジアの文化的諸価値を、時空を超えた世界の普遍的真理という一色の絵具で塗りこめないという長所を持ちつづけてきました。こうした長所を活かしながら、
一、21世紀に生きる人間としての共通の視点に立って、東洋・アジアにおける個別的な文化現象の諸価値を内在的に再構成すること。
二、こうした個別的な文化研究の積み重ねを総括する中で、東洋・アジアから世界に向かって発信する新たな人間科学 (Human
Sciences) を興こすこと。これらを実現する道を切り拓いていくことが重要なのではないでしょうか。
私たち、約40の学協会は、2004(平成16)年9月、東洋学・アジア研究連絡協議会を設立しました。その目的は、東洋・アジアの諸文化を各種のディシプリンをもって研究する学協会が、将来におけるこの学問の一層の振興を図り、そのために相互の学術交流と連絡協議を行い、また国際的な東洋学・アジア研究の動きにも対応すること、などにありました。
東洋学・アジア研究連絡協議会は、以上の設立趣意と現状への課題意識に基づき、模索のための具体的な活動の一環として、2013(平成25)年12月からシンポジウム「東洋学・アジア研究の新たな振興をめざして」を5年間に亘って開催しました。2019年度から新たに「近未来の東洋学・アジア研究」を表題として掲げ、本年度は研究環境の変貌に焦点をあて、日本学術会議の後援により、下記の要領でシンポジウムを開催いたします。
シンポジウムの講師は、近年、各分野において活発な研究活動を展開して新たな地平を切り拓こうと努めておられる先生方にお願いしました。
研究者・学生・市民のみなさん、お誘いあわせのうえ、ふるってご参加下さい。

シンポジウム「研究環境の変貌と東洋学・アジア研究」

日時:2021年12月18日(土)13時30分~17時30分オンライン開催(Zoom)
*Bol教授の現地時間が深夜になるため、発表順が変わりました。ご了承ください。

聴講無料:下記のURLからお申し込みください。
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScDeuoNshTlyQOwr6u_HyAlOh3Z24bEGicN6OzkrMjjhHQXuA/viewform
申込の締切は12月17日(金)まで延長されました。申し込み次第ZoomのURLをお送りします。

13:30-13:40 開会挨拶:
斎藤 明(国際仏教学大学院大学教授、東洋学・アジア研究連絡協議会会長)

総合司会:島田竜登 (東京大学准教授)

報告:
13:40-14:10 Peter K. Bol (Professor, Harvard Univ.):
Asian Studies in a Digital World: What do we still need to do?

14:15-14:45 宇野木 洋 (立命館大学教授):
中国現代文学研究領域の変貌を考える――「中国/現代/文学」の分節化から

15:00-15:30 河合 望 (金沢大学教授):
エジプト学のフィールドワークにおける新しい記録方法と研究成果のデジタル化について

15:35-16:05 下田正弘 (東京大学教授)・永崎研宣 (人文情報学研究所主席研究員):
デジタル時代におけるアジア研究からの発信――仏教学を事例として

16:10-16:40 川島 真 (東京大学教授):
アジア研究の直面する課題――日本学術会議・第25期「アジア研究・対アジア関係に関する分科会」からの報告

16:50-17:30 質疑応答

17:30 閉会挨拶:
岸本美緒 (お茶の水女子大学名誉教授)

▶参加申し込みは以下から
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLScDeuoNshTlyQOwr6u_HyAlOh3Z24bEGicN6OzkrMjjhHQXuA/viewform

▶問い合わせ
東洋学・アジア研究連絡協議会事務局
(一般財団法人東方学会内:千代田区西神田2-4-1、Tel.03-3262-7221、E-mail: iec@tohogakkai.com)

▶ 詳細は以下をご覧ください
http://www.tohogakkai.com/kyogikai-sympo.html

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【廉政研究会・総括公開ワークショップ】

廉政研究会(科研費基盤研究(A)「現代中国における腐敗パラドックスに関するシステム/制度論的アプローチ」)は計画最終年度を迎え、以下の通り、研究成果総括のための公開ワークショップを開催いたします。
パラドックスに満ちた現代中国における腐敗現象をインセンティブ・システム・アプローチおよび制度論アプローチに依拠してその全体像を剖析し、腐敗学(corruptionology)を構想することを目指しています。

参加対象者: 一般・研究者・学生
日時:2021年12月19日(日)
開始時間: 13:00
終了時間: 17:30
(当日のオンライン配信や、後日のインターネット上での公開は予定しておりません)
場所: ZOOMルーム  https://bit.ly/30PybDX
(必要なID、パスコード等は下記登録を終えた方に事前にお伝えします)
言語: 日本語

▶プログラム:
開催趣旨 菱田雅晴(研究代表)「廉政研究会」 13:00
セッション1: 以権謀私:中国腐敗の全体像を求めて 13:10 –
菱田雅晴(法政大学)「中国腐敗学の基本命題」
天児慧(早稲田大学)「政治エリートの腐敗観:王滬寧」
鈴木隆(愛知県立大学)「体制改革派・習近平の横顔:アモイ時代の反腐敗」
油本真理(法政大学)「プーチン期のロシアにおける汚職と反汚職」
セッション2: 政治腐敗:制度論アプローチ 14:10 –
毛里和子(早稲田大学)「落馬高官:“帯病提抜”の影」
朱建榮(東洋学園大学)「網絡反腐:ネットと民衆の不満の結合」
諏訪一幸(静岡県立大学)「中央巡視組の派遣と『回頭看』-第18期を事例に」
セッション3: 権力腐敗:以権代法 15:00 –
加茂具樹(慶應義塾大学)「人代代表の政治的機能と腐敗」
橋本誠浩(東北大学)「中国内戦期における末端幹部の腐敗と都市行政の在り方」
馬嘉嘉(立教大学)「法紀型の権力濫用:その変容と含意」
セッション4: 現場腐敗:権銭交易 15:45 –
岡田実(拓殖大学)「“一帯一路:廉潔之路”は実現できるか?~日本のODA反腐敗史から」
厳善平:(同志社大学)「幹部“四化”方針下の学歴腐敗」
小嶋華津子:(慶應義塾大学)「清親政商関係〜法・制度と倫理の交錯」
セッション5: 現場腐敗:制度濫用 16:30 –
大島一二(桃山学園大学)「建築業界の関係ネットワーク:包工頭」
中岡まり(常盤大学)「選挙腐敗:選挙制度における“曖昧な”作業工程」
南裕子:(一橋大学)「“微腐敗”対策:農村における腐敗空間の生成と行方」
総括セッション:パネル討論 中国腐敗学を求めて 17:15 –
外部招聘コメンテーター+廉政研究会メンバー

▶参加方法:
どなたでもご参加いただけます。参加ご希望の方は下記から事前登録願います
https://bit.ly/330rsry

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【第77回多言語化現象研究会】

「「ましこ・ひでのり」という衝撃―これからも学びつづけるために」

ましこ・ひでのりさんが、今年9月にお亡くなりになりました。無念でなりません。
ご本人は「知識社会学」研究と位置づけていましたが、多言語化現象研究においても、
ましこさんの書かれたもの、その姿勢から学ぶことがたいへん多いと思います。
そこで、第77回研究会では、ましこさんの研究に「衝撃」を受けた方々を中心に、
ましこさんを偲びつつ、それぞれの立場からお話しいただきます。
ましこさんの研究領域をすべてとりあげることはできませんが、
まだ「衝撃」を受けていない方もふくめて、どのように学びつづけていくことができるのかを考えていきたいと思います。

【第0部】映画『COME&GO/カム・アンド・ゴー』(2020年、158分、日本・マレーシア)公開中!
大阪市北区中崎町を舞台に展開される多民族・多言語の世界を描く!
https://www.reallylikefilms.com/comeandgo シネ・ヌーヴォほか
あいさつ:リム・カーワイ/林家威(神出鬼没・旅する映画作家。マレーシア出身。大阪大学基礎工学部・北京電影学院卒業)
※来年1月中旬に「猪飼野セッパラム文庫」主催で、監督に案内してもらって、ロケ地を巡るツアーを開催します。詳細は決まり次第お知らせします。

【第1部】「わたしたちの社会言語学研究にあたえた影響」
柿原武史(関西学院大学)
中島武史(大阪府立だいせん聴覚高等支援学校)
布尾勝一郎(立命館アジア太平洋大学)
仲  潔(岐阜大学)
進行:山下 仁(大阪大学)

【第2部】沖縄での「ましこ・ひでのり」
石原昌英(琉球大学)
パトリック ハインリッヒ(ヴェネツィア大学)
進行:前田達朗(大阪産業大学)

日時:12月19日(日)14:00~17:30
開催方式:Zoomミーティング

参加無料(どなたでもご参加いただけます)
主 催:多言語化現象研究会

▶参加方法:
前日までに以下のURLにアクセスし、名前、メールアドレス、所属などを記入し、事前登録をお願いします。
https://us06web.zoom.us/meeting/register/tZ0tc-6tqj8qGtyWWiMvQg003OWFuJp8S4g4

▶詳細は以下をご覧ください。
http://www.tagengoka.sakura.ne.jp/

▶ポスター
http://www.kuasu.cpier.kyoto-u.ac.jp/wp-content/uploads/2021/12/193f79b667db3e491d912a735175d3d0.pdf

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【 東京大学中東地域研究センター(UTCMES)駒場中東セミナー第12回のご案内 】

東京大学中東地域研究センター(UTCMES)では、連続セミナー「中東と遺産:文化・歴史・信仰の展開」を全13回の予定でオンライン開催しています。

日程:第12回 2021年12月22日(水)17:00~18:30
講師:沖祐太郎(九州大学)
タイトル:
アラビア語圏における国際法:イスラム法の遺産と国際法の遺産

▶参加申し込みは以下から
https://docs.google.com/forms/d/e/1FAIpQLSdAEutJXmAvUiYomTd5tZtC5Ir3v0-my2Zq7sCU0gGDoZAfwQ/viewform

▶問い合わせ
info@utcmes.c.u-tokyo.ac.jp

▶ 詳細は以下をご覧ください
https://twitter.com/UTCMES

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