2016年03月31日

アジア研究教育ユニット 山田真寛特定助教が絵本を出版しました

・京都大学大学院文学研究科の山田真寛特定助教が2016年3月16日に、琉球沖永良部語上平川方言(hyoomuni)の絵本『みちゃぬ ふい』(土の声)を出版しました。沖永良部語を含む琉球諸語は、ユネスコが認める日本の消滅危機言語の一つに数えられ、現在 母語として獲得している子どもはおらず、流暢な話者はおおむね60歳以上です。絵本は沖永良部島民、言語学者、デザイン学研究者、デザイナーの言語復興共同研究の一部として制作されました(京都大学学術メディアセンターコンテンツ作成室共同研究、ユニベール財団助成研究)。家庭内で地域言語の世代間継承に利用されているほか、読み聞かせ会やワークショップなどでも利用されています。 山田特定助教は、理論言語学、フィールド言語学を専門とし、異分野の専門家や琉球諸島の地域コミュニティメンバーと協働で、言語復興研究を行っています。今回出版された絵本は、実際に言語復興の取り組みを行う沖永良部島民が絵本を購入する際の補助・沖永良部島民作者ロイヤリティ・後続する言語復興コンテンツ制作に売り上げを利用する、クラウドファンディングに類似する仕組みで販売されます。

絵本についての資料 (リンク先で本の内容、特徴をご覧になれます)

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山田真寛特定助教